レンタカーとして受け取ったティーダは2WD、エクストロニックCVTの「15M」というグレード。ティーダの中心的グレードです。外装色はダイヤモンドシルバー、内装色はブラックでした。ホイールは標準装備のスチール+フルホイールキャップ、他にも特に目立ったオプション装着はなく、オーディオとナビは2DINスペースにそれぞれ1DINのおそらく社外品DVDナビとCDプレイヤーという組み合わせでした。廉価グレードの「15S」なのではないかという思いは杞憂に終わりほっとしました。15Sになると一番つらいのが、トランスミッションが電子制御4速ATになってしまう点。CVTの感覚を体験できなくては楽しみが半減してしまいます。
まず乗り込んでみると、いいですね、やっぱり新車は。オドメーターは5000kmの一歩手前でした。3000kmくらいまでを慣らし期間とするとちょうどいい頃合いです。エンジン始動からアイドリングはとっても静か。新開発HR15DEエンジンの恩恵でしょうか。
シート、ミラーの類を調整。特に無理のかかる部分はありません。ただ僕の場合ちょっと腕が伸び気味になりましたが、もうちょっと調整を詰めれば大丈夫だと思います。ポジションを合わせたところで外を見回してみると、やっぱりちょっと前後の見切りがつかみづらいかな。軽自動車と比較してはかわいそうだけど。
さて、今回はまったく目的が決まっていません。本当に運転が目的みたいになってます。僕以外にそんな趣味を持っている友達が身近にいたとは。とりあえずアウトレットモールへ行ってみようということで、
リゾートアウトレット八ヶ岳に決定。下手したら雪降ってます。事前にどんなところに行くことになっても対応できるようスタッドレスタイヤを着けようと思ったのですが、無い(!)とのことだったのでチェーンを積んであります。いやチェーンを着けることになっても着けたこと無いんでどうしようもないことになりそうなんですけどね。
車を借りた町田から小淵沢まで、とりあえず国道20号を使っていくことにしました。
走ってみた印象について、まず発進からいきなりなんですが、クリープってこんな緩いものでしたっけ?ブレーキを緩めていくと「グググッ」と鳴きだすようなのを想像していたんですが、ティーダはブレーキから足を完全に離すとやっとトロリと動き出します。まあでも力が弱いというわけではなさそうで、ある程度の上り坂発進、MTならサイドブレーキを使うか迷うような坂でも逆行することはありませんでした。
今ちょっとティーダの「主要装備一覧」を見ていたのですが、「ブレーキペダル後退抑制機構」なんていうのがあるんですね(安全/メカニズムの全車標準装備欄)。急坂ではさすがに下がってましたけど、そういうことなのか。
発進加速、僕は通常時だとかなり穏やかで、アクセルの踏み加減を10段階で表すと2~4くらい。するとこの車はエンジン回転数を1500回転くらいにキープしたままじんわりと加速していきます。踏む量を変えなければ加速時でも回転数は常に一定、という感じ。これこそCVT。アクセルを踏む量が、エンジン回転数ではなくてスピードに直結している感じ。なのでもうちょっとスピードを上げたいと思って少し踏み込むと、回転数は変わらないのにスピードが上がっている。不思議な感覚です。
上り坂を加速していく場合、同じように2~4/10のアクセル量だと非常にだるい加速を見せます。当たり前といえば当たり前なのですが。ここで5~6/10くらい踏むとキープ回転数が2000回転くらいに上昇してグッと加速していきます。これはもちろん平坦路でも同じ。街乗りならこれくらいでまったく問題のない加速を見せてくれます。これ以上踏み込む必要性はゼロ。6/10も踏んでいれば2000回転のまま法定速度60km/hを超えていってしまうので慣れないうちはスピードメーターを頻繁にチェックする必要があります。で、速度とアクセル開度がバランスする点にくると回転数は1500回転くらいに落ち着きます。
もうひとつ、エクストロニックCVTにはスポーツモードスイッチがあります。正式名称は知りませんが、O/Dスイッチみたいなの。押すとスピードメーターに「SPORTS」マークが灯ります。スポーツモードでは、先程のアクセル量に対するキープ回転数が軒並み1000回転くらい上にシフトします。常時2000回転ちょっとをキープして、6/10くらい踏み込んでやると3000回転くらいまで回ってくれます。
山道はやはり回転数を高めにキープして走るのが楽しい。ただやはり3000回転までくるとエンジンの音も威勢が良くなってきます。「いつもより多めに回しております!」感がたっぷり。化石燃料ガツガツ喰ってます!ていう感じ。なのでスポーツモードはちょっと元気が欲しい上り坂とエンブレ利かしたいダラダラした下り坂くらいで、あとはノーマルで全然余裕。あ、エンブレもいい感じで利きますよ。MTでいうと、スポーツモードで3速くらいかな。Lレンジに入れると1速と2速の間くらいの強さで利いてくれます。
ちなみに帰りは中央高速を使ったんですが、高速道路もまったく問題なし。追い越し加速もスウッと滑らかに加速していきます。アクセル量8/10でノーマル3000回転、スポーツモード4000回転、全開だとそれぞれプラス1000回転という感じ。で、中速域までは回転数をキープしたままの加速だったのが、「ある程度」の速度とアクセル量に達すると回転数も速度と共に上がっていく。これがまた気持ちいい。「回して気持ちのいいエンジン」という性格ではないと思うのだけど、速度と相まって高まるエンジン音がやはり自然。それでも巡航モードに入るとエンジン回転数は2000回転に収まるあたり、CVTの威力です。
加速に関して不満は皆無。ただ制動と旋回つまりブレーキとハンドリングに関してはちょっと気になる点が。ハンドルはもうちょっと手応えがあるのが好きです。不安になるというわけではないし、高速域でふらつくというわけでもないのだけど、なんというか、もうちょっと「ギヤが噛み合ってハンドル切ってます」といった感覚を感じたい。ブレーキは最近の倍力装置の癖を知らないだけかもしれないけど、ある点を境に急に利きだすポイントがあったりして、これはおもてなし運転をする上では一番気を使う点であると思います。お客様を前につんのめらす覚悟で1ミリ踏み足すか、停止目標を50cmオーバーするかのせめぎ合い。
ブレーキはヴィヴィオのタッチが好きですね。踏んだ量とブレーキの利きの相関関係が自然。思いっきり踏みつけてやるとしっかり利いて、止めるぞ!っていう意識もあるから違和感を感じない。この味がスバル車全般に当てはまるのか、インプレッサにでも乗って確かめてみたい。
最近のコメント