たった110馬力そこそこのランサーワゴンに乗って何が楽しいかって、CVTのマニュアルモードがこんなに楽しいとは正直思ってませんでした。
そもそもマニュアルモード付きATというものを日本車で初搭載したのは三菱 FTO。世界初ではないかと思ってましたがそうではないらしい。他メーカーのマニュアルモード付きAT車に乗ったことがないので何とも言えないけど、先駆者だからたぶん洗練度も高いのではないかと思います。
今までは、2ペダルMTまでは許せるがATと名の付くトランスミッションなど運転する気にもならない、と思っていたのだけど、ティーダのCVTを運転した時点でかなり柔軟に考えるようになってきてるような気がします。
それでもマニュアルモード付きATはシフトアップ/ダウンの位置取りが許せなかったのです。引いてシフトダウン、押してシフトアップと、ゲームともレーシングカーとも逆のポジショニング。ゲーム感覚で運転してはいけません、という暗示なんでしょうか。国産メーカーではマツダ(アテンザ以降らしい)だけが押してダウン、引いてアップ方式を採用しているようです。こっちのほうが自然だと思うんだけどな。
まあ、結論を言ってしまえばそんなもん慣れちゃえば全然関係ないわけで、ぐにぐにうねった山道をマニュアルモードで走る時の爽快感と言ったら!僕のMT運転技量では到底不可能であろう、ブレーキングしつつシフトダウンしてコーナーに進入するなんてことも事も無げにやってのけるのです。それでいて街中ではDレンジ固定で省燃費走行、ちょっと元気に走りたいだけだったらDsレンジに入れれば高めの回転数をキープしてくれるし、至れり尽せりではないですか。
それでも「次の車はオートマでいいや」と思えないのは、やっぱり「何か」が足りないんです。まあ「何か」っつうか左足が。左手が。MT車を運転する時の「探る感覚」が。シフト操作のタイミング、スロットル開度、クラッチのミートポイント、そういうものをミリメートル、ミリ秒単位ですり合わせる作業が。
ということで、フツーの車もいいけどやっぱマーチ12SRですよ。ちょっとフツーじゃない車。
あ、ちなみにランサーワゴンの燃費は425km/43.5l=9.77km/lでした。街乗りあり、山道あり、渋滞あり、高速ありと何でもありでしたがそんな感じ。12くらい走ってほしかったなー。
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